新発田市情報公開条例佐藤浩雄私案

1996,9,3新発田市情報公開条令佐藤浩雄私案
(前文)
民主主義社会においては、主権者たる市民が市政に関する判断資料の提供を受け、その自由な判断のもとに市政に参加することが実現されなければならない。
そのためには、市民に対し知る権利を保障し、市政に関する情報を広く公開することが必要である。
そこで新発田市は、次の原則を宣言し、この条令を制定する。
1.基本的人権としての知る権利を最大限に保障する。
2.市政に関する情報は公開することを原則とし、非公開とすることができる情報は知る権利を制約してもやむ得ない正当な理由がある必要最低限の場合に限定する。
3.個人のプライバシーを保護する。
4.情報の公開請求が拒否された場合には、独自の第三者機関による公正かつ迅速な救済を保障する。
5.制度の運営について、主権者たる市民の意志を反映させるため、市民参加の手続きを保障する。
(目的)
第一条 この条令は、日本国憲法の理念に基ずき、知る権利の保障を実行あらしめるために、市が保有する情報の公開を求める権利と公開の手続きを定め、もって公正で民主的な市政を推進し、信頼と協調にもと付く市民参加の都市づくりの進展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条この条令において「実施機関」とは情報公開を実施する機関とし、市長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員会、農業委員会固定資産評価審査委員会、水道局および議会をいう。

2この条令において「情報」とは実施機関の職員が職務上作成し、または、取得した文書、帳票、地図、図面、マイクロフィルム、写真、録音テープ及び磁気または光ディスク、その他一切の媒体に記録された情報をいい、当該実施機関が管理しているもの(以下「公文書」という。)をいう。
3この条令において「情報の公開」とは、情報を閲覧に供し、または情報の写しを交付することをいう。
(実施機関の責務)
第三条実施機関は、市民の知る権利の意義を認識し、情報公開を求める市民の権利を尊重して、この条令を解釈し、運用しなければならない。この場合、個人のプライバシーが保護されるよう最大限の配慮をしなければならない。

2実施機関は、この情報公開例を実施あらしめるために、すべての会議の会議録を作成しなければならない。
(情報の公開が請求できるもの)
第四条次に掲げるものは、実施機関に対し、情報(第5号に掲げるものにあっては、当該利害関係に係わる情報に限る。)の公開を請求することができる。

(1)市内に住所を有する者。
(2)市内に事務所又は事業所を有する個人又は法人その他の団体。
(3)市内に所在する事務所又は事業所に勤務する者。
(4)市内の学校に在学する者。
(5)前各号掲げるもののほか、実施機関が行う事務事業に具体的な利害関係を有するもの。

2実施機関は、前項各号に掲げるもの以外のものから情報の公開の申出があった場合においても、これに応ずるように努めるものとする。
(公開しないことができる情報)
第五条実施機関は、次の各号のいずれかに該当する情報を公開しないことができる。

(1)法令又は条令の規定により、個別かつ具体的に公開することができないと定められている情報。
(2)個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く)であって、特定の個人が識別できるもの。ただし、次の掲げるものを除く。
ア法令又は条令の規定により何人も閲覧できるとされている情報。イ当該個人が公開することに同意していると認められる情報。ウ公表することを目的として作成し、又は取得した情報。エ条令又は条令の規定により行われた許可、免許、届け出その他これらに類する行為に際して、実施機関が作成し、又は取得した情報であって、公開することが公益上必要と認めたもの。オ公務員又は公職の候補者もしくは公務員又は公職の候補者であった者の職務又は地位に関する情報であって、公開することが公益上必要と認められるもの。カ公開することが公益上必要であると認められる情報であって、公開することにより個人のプライバシーが不当に侵害することがないと認められるもの。
(3)法人その他団体(国及び地方公共団体を除く。)その他団体(以下「法人等」という)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、公開することにより、法人等又は個人の競争上又は事業運営上の地位が著しく損なわれると認められることが明らかなもの。ただし、次に掲げるものを除く。

ア事業活動によって生じ、又は生じる恐れのある危害から人の生命・身体または健康を保護するため、公開することが必要と認められる情報。
イ違法又は不当な事業活動に関する情報。
ウ事業活動によって生じ又は生じる恐れのある侵害から財産や市民生活を保護するために必要な情報。
エア乃至ウに準ずる情報であって公開することが公益上とくに必要であると認められるもの。

(4)犯罪の捜査、訴追、刑の執行に関する情報であって、公開することにより、これらの執行を著しく困難にし、又は刑事被告人の公正な裁判を受ける権利を侵害することが明らかな情報。
(5)実施機関の事務又は事業の運営に関する情報であって、公開することにより当該事務又は事業の目的を失わせ、又は当該事務また事業の公正かつ適正な実施を著しく困難にすると認められるもの。ただし、次に掲げるものを除く。

ア人の生命・身体または健康に関する情報。
イ違法又は不当な事業活動に関する情報。
ウ事業活動によって生じ、又は生じる恐れのある侵害から財産や市民の生活を保護するために必要な情報。
エア乃至ウに準ずる情報であって公開することが公益上とくに必要であると認められるもの。

(6)市の機関内部若しくは機関相互間又は市の機関と国等(国及び他の地方団体をいう)の機関との間における意志形成過程の情報で、公開することにより公正かつ適正な意志形成に著しい支障が生ずると認められるもの。
(7)立ち入り、検査、監督等の計画及び実施細目、訴訟及び交渉の関係資料、契約の予定価格、試験の問題及び採点基準、職員の身分取扱い、用地買収計画等市又は国等の機関が行う事務又は事業に関する情報で、公開することにより当該事務又は事業の実施の目的を失わせ、又は円滑な実施を著しく困難にすると認められるもの。
(8) 市の機関と国等の機関との間における協議、依頼等に基づいて作成し、又は取得した情報で、公開することにより国等の協力関係を著しく損なうと認められるもの。
(9)公開することにより人の生命又は身体の保護、財産の保護、犯罪の予防その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすと認められる情報。
2前項各号に該当する場合であっても、当該情報を公開することにより得られる利益が公開しないことにより得られる利益に優先すると認められるときは、これを公開しなければならない。3第1項に該当すること及び第2号、3号、5号の但し書きに該当しないことの立証責任は、実施機関が負う。

(部分公開)
第六条 実施機関は、情報の公開請求(以下「公開請求」という。)に係わる情報が前条第1項各号に掲げる情報と、それ以外の情報とからなる場合で、これらの情報を容易に、かつ、公開請求の趣旨を損なわない程度の分離ができるときは、前条各号に掲げる情報を除いて、これを公開しなければならない。

2実施機関は、前条第1項各号に規定する情報であっても、期間の経過により前条第1項各号のいずれにも該当しなくなったときは、当該情報を公開しなければならない。
(公開請求)
第七条公開請求を使用とするものは、実施機関に対し、請求書を提出しなければならない。ただし、請求書の提出が困難であると実施機関が認めたときは、口頭により公開請求ができる。
(自己情報の公開及び訂正)
第八条実施機関は、第五条第1項2号本文の情報について、本人から公開の請求があった場合は、同上の規定にかかわらず、当該請求に係わる本人の情報(以下「自己情報」という。)を公開しなければならない。ただし、次の掲げる自己情報を除く。

ア第五条第1項1号及び3号、4号、5号、6号、7号、8号、9号の各号に該当するもの。
イ個人の指導、診断、判定、評価に関する情報であって本人に知らせないことが妥当と認められるもの。

2実施機関は、前項の規定により自己情報の公開を受けた者から当該自己情報の事実の記載に誤りがあるとして訂正の請求があった場合は、当該記載の内容を調査をし、誤りがあると認めるときは、次のいずれかに該当する場合を除き、当該誤りを訂正しなければならない。

ア訂正について法令に特別の定めがある場合。
イ実施機関に訂正の権限がない場合。
ウその他訂正しないことについて正当な理由がある場合。
(公開請求に対する決定等)
第九条実施機関は、第七条に基づく公開請求があったときは、当該請求を受理した日から起算して10日以内に、当該請求にかかわる情報を公開するかどうかを決定しなければならない。

2実施機関は、前項に規定する期間内に同項に規定する決定をすることができないときは、その機関を延長することができる。この場合において、実施機関は、当該公開請求の延長の理由及び決定できる時期を、公開請求したもの(以下「請求者」という。)に速やかに通知しなければならない。
3実施機関は、第1項の決定をしたときは、速やかに当該決定の内容を請求者に通知しなければならない。
4実施機関は、公開請求に係わる情報の全部または一部を公開しないことと決定したときは、その理由を記載(その理由がなくなる期日を明示できるときはその期日を付記)した書面により、前項に規定する通知をしなければならない。
5実施機関が、第一項に規定する決定を行う場合において、当該決定に係わる情報が市以外に関する情報が含まれているときは、あらかじめこれらのものの意見を聞くことができる。
6実施機関は、公開請求に係わる情報を保有してないときは速やかにその旨を書面により請求者に通知しなければならない。
(公開の実施及び方法)
第十条実施機関は、前条第1項の規定により情報の公開をすることを決定 したときは、請求者に対し、速やかに当該情報を公開しなければならない。

2実施機関は、公文書の保存のため必要があるとき、その他相当の理由があるときは、当該公文書を複製したものにより情報を公開することができる。
(公開請求の手続き等の特例)
第十一条公開請求に係わる情報が、明らかに公開できる情報であって、ただちに公開することが可能な場合(請求者がその場で目的を達することができ、かつ、実施機関において当該請求の事実関係を明らかにしておく必要はないと認める場合に限る。)は、第七条の規定にかかわらず、公開請求は、口頭により行うことができる。

2実施機関は、前項の規定による公開請求があったときは、第九条及び前条第1項の規定にかかわらず、直ちに当該請求にかかわる情報を公開しなければならない。
(費用負担)
第十二条情報公開にかかわる手数料は、無料とする。

2公文書(その複製を含む)の写しの交付を受けるものは、当該写しの交付に要する費用を負担しなければならない。
(不服申立て)
第十三条第九条第四項に規定による非公開決定を受けたものは、当該実施機関に対し、行政不服審査法(昭和37年法律第百六十号)による不服申立てをすることができる。

2前項の不服申立ては、非公開決定のあったことを知った翌日から起算して60日以内にしなければならない。
3実施機関は、非公開決定をしたときは、非公開決定を受けたものに対し第1項の不服申立てができる旨及び前項の機関を教示しなければならない。
(不服申立てがあった場合の手続等)
第十四条実施機関は、第9条第1項の決定について、行政不服審査(昭和37年法律第百六十号)に基づく不服申立てがあったときは、服申立てが不適法である場合を除き、遅滞なく、新発田市情報公開審査会に諮問して、当該不服申立てについての決定を行わなければならない。

2実施機関は、前項の諮問に対する答申を受けたときは、これを尊重して速やかに不服申立てについての決定を行わなければならない。
3第九条第6項の通知を受けたものは、実施機関が当該請求に係わる情報を保有していないことについて、当該通知があったことを知った日の翌日から起算して六十日以内に、実施機関に再調査を請求できる。
4実施機関は、前項の請求があったときは、速やかに新発田情報公開審査会に調査させ、その結果を当該請求者に通知しなければならない。
(情報公開審査会)
第十五条前条第1項の諮問に応じて審査し、裁決し、及び同条第4項の調査し実施機関に答申をするため、新発田市情報公開審査会(以下「審査会」という。)を置く。

2審査会は、委員5名をもって組織し、独立して職務を行う。
3委員は、本条令の目的を理解し公正な判断を有する者の中から市長が議会の同意を得てこれを任命する。
4委員の任期は2年とし、補欠委員の任期は前任者の残任機関とする、ただし再任を妨げない。
5審査会は、不服申立人及び実施機関の主張、立証に基づいて審理及び決裁し、実施機関に答申する。
6審査会の決裁は、出席委員の過半数をもって決する。
7第十三条第1項の不服申立てに対する裁決は、申立を受理した日の翌日から起算して100日以内にしなければならない。
8審査会は審理のために当該情報の提出を命じ、あるいは情報が保管または保存されていると認められる実施機関を職権で調査することができる。
9審査会に審査は恋うかいとする。但し、前項の規定により情報の提出を命じたときは、非公開の手続(不服申立人に対しても非公開とする)で当該情報を取り調べることができる。
10委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
11本条令の定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関して必要な事項は市長が規則を定める。
(情報公開審議会の設置)
第十六条この条令による情報公開制度の公正かつ円滑な運営及びその改善について幅広く市民の意見を反映し、情報公開制度を前進させるために、新発田市情報公開制度審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2審議会は、市行政に関する記録及び情報の収集・利用・保存。公開に関する内部基準、手続その他の事項について審議し、実施機関に提言する。
3審議会は、9名の委員をもって組織し、本条の目的を理解し公正な判断を有する者の中から市長が議会の同意を得てこれを任命する。
4委員の任期は2年とし、補欠委員の任期は前任者の残任期間とする、ただし再任を妨げない。
5審議会の審議は公開とする。
6本条に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関して必要な事項は市長が規則で定める。
(情報目録の整備及び公開)
第一七条実施機関は、情報公開制度の前進のために、情報目録を整備し、公開しなければならない。

2情報を作成または取得したときから2カ月以内に情報目録に登載しなければならない。
(報告義務)
第一八条市長は、毎年度、各実施機関によるこの条令の運用状況を議会に報告し、かつ一般に公表しなければならない。
(適用除外)
第一九条この条令は、法令、他の条令などの規定により情報の公開その他これに類する手続きが定められている場合における当該手続きについては適用しない。
2この条令は、一般の利用者に提供することを目的とし、または一般に周知もしくは配布することを目的とする公文書については適用しない。(委任)
第二十条この条令の施行に関し必要な事項は、実施機関が定める。
附則

1この条令は、平成9年4月1日から施行する。
2この条令は、この条令の施行の日(以下「施行日」という。)以後に作成し、または取得した公文書に係わる情報について適用する。
3実施機関は、施行日前に作成し、または取得した公文書に係わる情報についても、公開するよう努めなくてはならない。

コメント

コメントする